磯子の丘に浮かぶ、小さな宇宙 ―― はまぎん こども宇宙科学館プラネタリウム

磯子の丘に、宇宙船のような建物があった。

そう聞いて、懐かしさを覚える方も多いのではないでしょうか。子どもの手を引いて、初めて見上げた満天の星。あの日の驚きは、今もどこかで光っているような気がします。

私が洋光台を訪れたのは、もう40年ほど前のことです。高校の友人の家に遊びに行った、それだけの記憶しかありません。当時、あの丘の上に宇宙船のような建物があったかどうかも、正直なところ覚えていないのです。それでも、地図であらためて場所を確かめてみると、不思議と懐かしさが込み上げてきました。友人の家までの道のりや、あの頃の空気のようなものが、記憶の底からふっと浮かび上がってきたのです。

横浜市磯子区、洋光台の丘に立つ「はまぎん こども宇宙科学館」。その中心にあるプラネタリウムは、2022年12月のリニューアルで新しい投影機を迎えました。大平技研製の「MEGASTAR-IIA」、その数はおよそ12億個。1等星から、肉眼ではほとんど見分けのつかないような微光星まで、ひとつひとつ丁寧に再現しているといいます。

この投影機には「はま銀河」という愛称がつけられています。公募で選ばれたその名前には、横浜を思わせる響きと、恒星球そのものへの親しみが込められているそうです。2023年2月には、世界で最も多くの星を映し出すプラネタリウムとして、ギネス世界記録にも認定されました。

投影後には、その日の星空についてスタッフが解説する時間が、約15分間設けられています。番組を見るだけでなく、今夜の空につながる話まで聞けるのは、この場所ならではです。

40年前、あの丘のどこかを歩いていたはずの自分は、そこに宇宙船のような建物が建つことを知る由もありませんでした。もし今、もう一度あの道を歩くことがあれば、今度は満天の星を見上げに、あの建物の中へ足を運んでみたいと思っています。

アクセスは、JR根岸線・洋光台駅より徒歩3分です。休日は混み合うこともあるようなので、余裕を持った時間での来館が安心かもしれません。

〔アクセス〕横浜市磯子区洋光台5-2-1 JR根岸線 洋光台駅より徒歩3分。Googleマップで見る

あの日、丘の上で見上げた星は、今も同じ場所で光っています。

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