『免許返納!?』と赤レンガの記憶 ―舘ひろしという人について

夕暮れの赤レンガ倉庫と、映画を観た後の静かな余韻をイメージした挿絵

赤レンガ倉庫の前を歩くと、ふと思い出す映像があります。

タカとユージが、逃げる車を追いかけて走り抜けていく――そんな昭和のワンシーンです。あの頃、テレビの前でその背中を追いかけていた方も、少なくないのではないでしょうか。

舘ひろしさんという俳優は、私たちの記憶の中で、いつも横浜という街と一緒に生きてきたような気がします。

港署の刑事として走り、赤レンガの前でエンディングを迎え、そして今、また新しい役を生きています。

■ 舘ひろしという人と、時間の重ね方

思えば、舘さんという人は、いつも違う顔を見せてくれる俳優です。
西部警察で見せた男らしさ、あぶない刑事での軽やかさ、
そして「パパとムスメの7日間」では、まさかの女子高生役に
挑戦する茶目っ気まで。

その振れ幅の大きさこそが、
長く愛され続ける理由なのかもしれません。

「あぶない刑事」で鷹山敏樹を演じてから、もう長い年月が経ちました。

けれど不思議なもので、あの頃のスクリーンで見た人が、
歳を重ねた姿で今も新しい作品に出ているというのは、
なんだか自分自身の時間の流れとも重なって見えるものです。

そんな舘さんが、今度は「免許返納」という、私たちの世代にとって
ごく身近なテーマに向き合った作品に主演しているのだと知り、
観に行かずにはいられませんでした。

■ 『免許返納!?』という映画について

2026年6月19日に公開されたこの作品は、1994年の映画「免許がない!」の主人公・南条を、舘さんが32年ぶりに演じ直したものだそうです。共演には南野陽子さんが名を連ねています。

劇中では、舘さんの代表曲を南野さんとデュエットする場面もあるそうで、「あぶない刑事」や「はいからさんが通る」の記憶がある世代には、配役を見ただけで胸が熱くなるような組み合わせかもしれません。

観た方の感想を眺めていると、前作を知る世代ほど楽しめる作品だという声や、昭和のカルチャーへのオマージュが随所に散りばめられているという声が多く見られました。免許返納という、本来なら少し寂しさを伴うテーマを、明るいコメディとして描いている点も、観る人の心を軽くしてくれるようです。

なお、公開から時間が経ち、上映館は少しずつ絞られてきているようです。お近くに劇場が見当たらない場合は、しばらくすると配信での視聴が始まるかもしれません。

■ 少し実用的な話も

映画館に足を運ぶ機会について、もう一つお話しさせてください。

東急カードをお使いの方には、TOKYU POINTという制度があります。日々のお買い物や、電車・バスのご利用で少しずつ貯まったポイントは、109シネマズやムービルの映画鑑賞チケットに交換できるそうです。1,500ポイントで、2,000円相当のチケットになるとのことでした。

普段の暮らしの中で、知らないうちに貯まっていたものが、思いがけず映画館への扉を開いてくれる――そんな巡り合わせも、悪くないかもしれません。

■ おわりに

赤レンガ倉庫を歩くと、あぶない刑事の記憶が蘇り、少し先の海に目をやれば、マリンルージュが静かに港を巡っています。あの船は、サザンオールスターズの歌にも登場する場所だと知ったのは、つい最近のことでした。

昭和という時代は、こうして思いがけないところで、いくつもの記憶がつながっているものなのかもしれません。

次回は、そのマリンルージュを軸に、11年ぶりのシルバーウィークの過ごし方について、お話ししたいと思います。

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